餅好きだった祖父が餅を喉に詰まらせて他界、葬儀で棺に“お餅”を納めるのはやはり不謹慎？

公式回答

木南 健（東京葬儀）さんの回答

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お祖父様がお好きだったお餅を最後に添えてあげたいというお気持ち、本当によく伝わってきます。ただ、生のお餅を棺に納めるとなると、いくつか実務上の懸念があるのも事実です。まず衛生面と火葬炉での安全性が挙げられます。お餅は水分が多く、火葬時に膨らんで炉壁に付着する恐れがあり、清掃の負担が大きくなるため、多くの火葬場では粘度の高い食品を副葬品として認めていません。

さらに、死因となった食べ物を副葬することに対して複雑な気持ちを抱く参列者がいる可能性もあります。「好きだったものを入れてあげたい」というご遺族の思いが誤解されないよう、配慮が必要です。宗教面では浄土真宗でも副葬品を厳しく禁じてはいませんが、「往生には何も必要ない」という基本的な考え方がありますので、菩提寺のご住職に相談すると、気持ちに寄り添った提案をいただけるはずです。

代替案としては、祭壇に小皿を用意してお餅をお供えし、読経後にご家族で分け合う方法が一般的です。あるいは紙粘土などで作った「供養餅」をそっと棺に納め、実物は供物として別にお供えする形もあります。また、お餅を頬張るお祖父様のお写真や思い出エピソードをメモリアルコーナーに飾るだけでも、十分にお気持ちは伝わります。

いちばん大切なのは、「お祖父様らしいお別れだった」とご家族が納得できることです。火葬場やお寺と相談しながら、しっくりくる方法を探してみてください。ご不明な点がありましたら、いつでもお手伝いしますので遠慮なくご相談くださいね。